充電設備は、電気自動車を所有する上で欠かせません。自宅で充電できれば、充電スタンドに行く手間が省け、夜間の安い電気料金を活用することもできます。
この記事では、自宅やマンションでの電気自動車充電設備の設置にかかる費用や方法を解説します。
電気自動車の充電設備費用の種類と設置費用の相場を解説
まずは、電気自動車充電設備の基本構成と費用相場について見ていきましょう。
電気自動車充電器の種類(普通充電・急速充電)
電気自動車充電器は大きく分けて「普通充電器」と「急速充電器」の2種類があります。
普通充電器 急速充電器
普通充電では、一般家庭でも使われている単相100V又は200V電源のため、電源工事も比較的簡単です。しかし、急速充電では三相200Vの専用電源が必要となるため大掛かりな工事となり高額になります。
このため、住宅・マンションでは普通充電器が一般的です。充電に時間がかかりますが、車を使用しない時間帯に充電できます。
電気自動車充電設備の費用相場はどのくらい?
充電設備の導入には、充電器本体の費用だけでなく、電源工事や設置工事などのコストがかかります。また、電気自動車充電器に種類によって、設置費用は大きく変わってきます。ここで、タイプ別に具体的な設置例を元に工事費の相場を説明します。
壁付けコンセントタイプを設置する例
最も安価な方法は、外壁面に壁付けタイプの充電コンセントを設置する方法です。戸建住宅で広く採用されています。
分電盤から専用電源を持ってくる必要がありますが、設置自体は通常のコンセントとほとんど変わらないため、非常に安価に導入することが可能です。
同じ壁に設置するタイプの普通充電器もあります。専用充電器であれば、充電コードが本体に収納できるなど、利便性は高いものの、本体価格は10~20万円と高額です。
スタンドタイプの普通充電器を設置する例
マンションなどの駐車場では、壁にコンセントを設置すればOKという状況はあまりありません。また、戸建住宅でも建物から駐車場まで距離がある場合もあります。そこで、スタンドタイプ普通充電器が採用されるケースが多く見られます。
建物から離れたところに充電器を設置するため、地中埋設などの方法で設置位置まで配線しなければなりません。費用は建物から設置場所までの距離や、障害の有無により大幅に変動します。
充電器本体の設置も、自立型のスタンドを固定する基礎を設けるなど大掛かりな工事となるため、壁付けコンセントよりも高額です。
スタンドタイプの急速充電器を設置する例
マンションでも少数の急速充電器を設置し複数の契約者が共同で使用する方法もあります。
本体は、安価なもので200~300万円、高出力なものでは1,000万円以上と、グレードによって様々なタイプがあります。
電源工事も大掛かりで、専用の電柱を建てて電力会社から直接引き込むケースも少なくありません。設置工事も高額なものになり、総額は普通充電器の10倍以上になります。
戸建住宅に電気自動車充電設備を設置するポイントと費用
自宅に充電設備すれば、いつでも充電状態できて便利です。ここでは、戸建住宅での充電設備導入について解説します。
自宅に設置できる充電設備の種類
戸建住宅では、主に壁付けコンセントかスタンドタイプの普通充電器を検討することになります。それぞれの特徴と費用について見てみましょう。
最も手軽なのは、200Vコンセントの設置です。多くの電気自動車には充電ケーブルが付属しているため、このコンセントがあれば充電が可能になります。
専用の充電器には、壁に取り付ける「壁掛けタイプ」と地面に立てる「スタンドタイプ」があります。スタンドタイプであれば、建物から離れた場所にも設置できるほか、充電ケーブルが一体になっていたり、ケーブルを掛けるフックが付いていたりと、シンプルなコンセントに比べて利便性が高いメリットがあります。
設置に必要な工事と費用の詳細
充電設備の設置には、電気工事が必要です。特に重要なのは、自宅の電気設備が充電器の要件を満たしているかの確認です。
分電盤の増設が必要かチェック
電気自動車の充電には大きな電力が必要です。そのため。現在の分電盤に空きブレーカーがあるか、また契約アンペア数に余裕があるかをチェックする必要があります。空きブレーカー(ブレーカー増設スペース)の有無
● 200Vに対応しているかの確認
● 現在の契約アンペア数(通常60A以上が望ましい)
● 分電盤の老朽化状況
分電盤の増設や交換が必要な場合は、追加で5〜15万円程度の費用がかかることがあります。古い住宅では配線の全面的な見直しが必要なケースもあるため、事前に調査してもらいましょう。
工事費用の相場と施工時間
電気自動車充電器の設置に必要な費用の相場と施工時間の目安を紹介します。
しかし、電気自動車充電設備の設置工事にかかる時間と費用は、設置場所や条件によって大きく異なります。
● 設置する充電器の種類・グレード
● 駐車場と分電盤の距離
● 壁や地面の掘削の必要性
● 既存の電気設備の状態
● 防水・防塵対策の必要性
工事費用は様々な要因によって変動します。施工業者によって費用や工事内容が異なることもあります。そのため実際に工事を依頼する場合は事前に見積りを取得してください。
マンションでの電気自動車充電設備導入のポイントと費用
マンションでの充電設備導入は、戸建住宅と比べて複雑な課題があります。共用部分の利用や電力供給方法など、管理組合で調整が必要になる項目が多いため注意しましょう。
マンションに充電設備を設置する際の課題
マンションで電気自動車充電設備を導入する際に問題になりやすいポイントを紹介します。
管理組合での決議
マンションの駐車場に電気自動車充電設備を設置する場合、管理組合の決議が必要です。
● 理事会への提案
● 管理組合総会での決議
● 設置場所や費用負担に関する合意形成
● 契約内容と運用ルールの策定
承認を得るためのポイントとしては、費用負担の公平性を示すことや、将来的な資産価値向上のメリットをアピールすることが挙げられます。
「共有設備方式」と「個別設置方式」
マンションでの充電設備導入には、主に「共有設備方式」と「個別設置方式」の2つがあります。共有設備方式は、少数の充電器を駐車場の契約者が共同で利用する方式で、個別設置方式は、各駐車スペースに設置する方式です。
最近は、専門業者による「マンション電気自動車充電サービス」も登場しており、管理組合の負担を最小限に抑えた導入も可能になっています。
充電料金の設定方法と管理コスト
共用設備として充電器を設置する場合、充電料金の設定と管理方法の検討が必要です。
● 定額制:月額固定料金で利用し放題
● 従量制:使用電力量に応じた課金
● 時間制:充電時間に応じた課金
定額制は、管理が簡単ですが人によって充電量が異なるため、不公平に感じる人もいるでしょう。しかし、従量制や時間制での管理は煩雑です。最近は、クラウド型の充電管理システムを提供する企業も増えており、初期投資を抑えた従量制・時間制の導入も可能になっています。
電気自動車充電設備の設置工事の流れ
実際に電気自動車充電設備を設置する工事の流れについて解説します。事前の計画から施工、検査までの一連のプロセスを理解しておくことで、スムーズな導入が可能になります。
事前調査・見積り
電気自動車の充電設備を設置する最初のステップは、現地調査と見積りです。事前調査では以下の内容を確認します。
● 設置場所の条件
● 分電盤の空き状況と容量
● 配線ルートと距離
● 駐車スペースの環境
● 防水・防塵対策の必要性
見積りは、価格だけでなく、保証内容とアフターサービス、工事期間、追加工事の可能性などを確認しておきましょう。
実際の工事
充電設備の設置工事は以下のステップで進められます。
1. 事前準備
● 電力会社への申請(必要な場合)
● 管理組合への申請(マンションの場合)
● 工事日程の調整と駐車スペースの確保
2. 電気工事
● 分電盤への専用回路の増設
● 配線工事
3. 充電器設置工事
● 基礎工事(スタンド型の場合)
● 本体取り付け工事
● 防水・防塵対策工事
4. 検査と動作確認
● 漏電検査
● 充電動作確認
ただし、実際の工事内容は、設置場所や既存電気設備の状況によって変わるため、事前調査・見積り時に確認してください。
使用方法の説明と保証
工事完了後に使用方法について説明を受けます。基本的な操作方法だけでなく、緊急時の対応についても確認しておくことが重要です。
また、保証書や取扱説明書を受け取り、保証期間や保証対象部品、メンテナンス方法などについても確認しておきましょう。
電気自動車充電設備を安く設置するコツ
充電設備の導入費用を抑えるためのコツを紹介します。
施工業者の選び方と相見積りの重要性
コスト削減のために、見積りは複数取得しましょう。複数の見積りを比較することで工事内容や価格が適正か判断できます。
● 同一条件での比較(機器の仕様、工事内容)
● 追加費用が発生する可能性のある項目の確認
● 保証内容・アフターサービスの確認
● 施工実績や口コミの確認
価格だけでなく総合的に判断することが重要です。
共同設置・シェアリング方式の活用
特にマンションやオフィスなど、複数のユーザーがいる場所では、共同設置によるコスト分散が効果的です。
● 1台あたりの設置コストの低減
● 電力設備の有効活用
● 管理コストの分散
設置台数が少なくなることにより、イニシャルコストだけでなくランニングコストも抑えることができます。
最適な電気自動車充電設備を選んで快適な電気自動車ライフを!
電気自動車充電設備の導入は、生活スタイルに合わせた機器選定と、適切な工事計画が重要です。マンションでは管理組合との協議や共用部分の利用方法などの調整も行わなければなりません。
導入前には、現在の電気設備の状況確認、複数業者からの見積もり取得、将来的な拡張性の検討を行うことが求められます。また、業者選定にあたっては複数の見積りを比較し、信頼できる業者を探しましょう。
電気自動車充電設備は単なる設備投資ではなく、これからの持続可能なモビリティライフへの投資です。住宅の価値を高めるためにもぜひ導入を検討してみましょう。
見積もり対応エリア
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